信州の旅

信州を旅する

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　　　　　　　　　　　　　　　　　信州の旅　２　

次なる信州の旅は小諸です。　　　　　　　　　　室町時代に築かれた小諸城は、　　　　　　様々な変遷を経て明治維新を迎えます。　　　　　　　このとき城閣は壊されてしまうのですが、　　　　　　荒れ果てた城跡を惜しみ、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　旧藩士たちが手弁当で修復をしていったそうです。　　　　　　　その姿が市井の人々の心を動かしたのでしょう。　　　　　　以来、市民の手によって保存整備が続けられ、　　　　　　憩いの公園として親しまれています。　　　　　　　小諸を旅しようと思い立ったのは、　　　　　　島崎藤村の、　　　　　　「小諸なる古城のほとり雲白く遊子悲しむ･･･」　　　　　　を知ったからです。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　藤村は教師としてこの地に赴任しました。　　　　　　　　　　　　　　　　　　そのとき彼は、旧藩士たちが、城跡を懸命に修復する姿や、　　　　　　　　　　　　　　　　　　市民がそれを手伝う様を見ているでしょう。彼も参加していたかもしれません。　　　　　　　　　　　　　　　　　　島崎藤村が小諸をこよなく愛した理由は、そんなところにあると思えるのです。　　　　　　　　　◇　上田　◇ 　　　　　　　池波正太郎の「真田太平記」を読んだ人なら　　　　　　一度は旅をしてみたいと思うのが上田市、　　　　　　いえ、上田城だと思います。　　　　　　　上田城は１５８３年から、　　　　　　真田幸村の父である昌幸が築城を始めました。　　　　　　　二度にわたる徳川氏との合戦に耐えたことで、　　　　　　真田氏と上田城の名が全国に鳴り響きました。　　　　　　　現在は他の城跡と同様、　　　　　　城址公園としてのどかな観光名所になっています。　　　　　　　上田城に着きますと、　　　　　　正面に「東虎口櫓門」右に「北櫓」左に「南櫓」が見えます。　　　　　　その門の横に、ひときわ大きい石が埋め込まれています。　　　　　　　「真田石」と言って、上田城築城にあたり、　　　　　　太郎山から切り出して、「この石がある限り、真田家は磐石」と、　　　　　　昌幸が伝えた石なのです。　　　　　　　この石を、昌幸、幸村、真之親子が触ったと思い、　　　　　　恐る恐る触ってしまいました(^_^;) 　　　　　　　入城しましたら、南櫓に上ります。　　　　　　上田市街が一望できて気持ちがいいです。　　　　　　　ここから真田親子も、同じように見ていたのですね、　　　　　　本当に感慨深いものがあります。　　　　　　　下に目をやると、千曲川の支流、　　　　　　天然の堀とも言うべき尼ヶ淵が見え、　　　　　　上田城がどれほど高いところにあるかが分かります。　　　　　　　場内には「真田神社」があるのですが、　　　　　　こちらは見て確かめるのが一番かも･･･。　　　　　　　さらに奥に行くと「真田井戸」という古井戸があり、　　　　　　一説には城外に通じているそうですが、　　　　　　その真偽は定かではありません。　　　　　　　　　　　　　　　　　次につづきます