関東の温泉

温泉に入る

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　　　　　　　　　　　　　　　　　関東の温泉に入る　１

思えば北海道から九州まで数多くの温泉に入ってきました。　　　　　　　日帰り入浴からほぼ湯治までといろいろありますが、東京に長く住んでいたこともあり、　　　　　　　近隣の温泉が一番数多いと思います。　　　　　　　ここではその中で、私が最も気に入っている温泉をご紹介いたします。　　　　　◇　群馬　四万温泉　◇ 　　　その昔、大江山の鬼退治で有名な源頼光の家臣・日向守貞光が、　　夢枕に現れた一人の童子から「四万の病を治す湯が湧く」と告げられます。　　そのお告げにより発見し、「四万（しま）」と命名されたと伝わるのが四万温泉です。　　四万温泉は限りなく新潟県に近い、群馬県の北西部に位置します。　　　四季折々に違う美しさを見せてくれる上信越高原国立公園の中、　　三国山脈からの清流・四万川沿いに発達した渓谷の温泉地で、　　春は新緑、秋には紅葉がその魅力になっています。　　　四万温泉は国民保養温泉の第一号に指定されています。　　約４ｋｍに及ぶ細長い温泉街には４０軒以上の宿があり、　　中には近代的なホテルもありますが、　　そのほとんどは落ち着いた木造建築の旅館宿です。　　　　　　　　　　　ガラス工房やオルゴール館などの　　　　　　　　　　　観光施設がない四万温泉は、　　　　　　　　　　　手ぬぐいを片手に散策をするのが楽しいですね。　　　　　　　　　　　　歩いているだけで森林浴になりますし、　　　　　　　　　　　清流の奏でる音色とともに、　　　　　　　　　　　マイナスイオンを感じることができます。　　　　　　　　　　　　渓流釣りも気軽に楽しめ、少し足を延ばせば、　　　　　　　　　　　小倉の滝や摩耶の滝といった名勝地へ向かう遊歩道で、　　　　　　　　　　　小一時間ほどのハイキングができます。　　　　さて温泉ですから、　　四万温泉で堪能したいのは共同湯めぐり。　　　その中でも「清流の湯」（有料）は、　　名前の通り清流沿いにあって、開放感が満点です。　　　　　　　　　　　　　そしてもうひとつお勧めはあちこちに設置されている飲泉所。　　　　　　　　　　　飲めば食欲増進、胃腸に効果があり、体の中からも健康になれます。　　　　　　　◇　群馬　草津温泉　◇ 　　　　江戸の昔から温泉番付で、常に東の横綱に君臨し、　　「草津千軒江戸構え」と言われるほど人気の高い草津温泉。　　　約１８００年前に日本武尊が発見したとも、　　奈良時代に行基が発見したとも伝わる草津温泉ですが、　　地元では源頼朝が、　　入湯したことが起源というのが通説のようです。　　　いずれにしても鎌倉時代以降、　　多くの武将や文人たちが足を運んだ名湯です。　　　　　また明治に入るとドイツ人医師のベルツ博士がたびたび来訪し、　　「世界第一級の温泉保養地」として紹介。　　今では草津温泉の名は、世界的にも有名なものとなっています。　　　　　　　　確かに湯畑を見るだけでも、　　　　　　　草津の源泉の迫力に圧倒されてしまいます。　　　　　　　温泉の上に草津が浮かんでいるような、　　　　　　　不思議な錯覚さえ覚えてしまいます。　　　　　　　　恋の病以外は何にでも効くという草津温泉は、　　　　　　　自然湧出量としては日本一で、　　　　　　　代表的な７つの源泉は強酸性。　　　　　　　一円玉を一週間で溶かしてしまうそうです（驚）　　　　　　　　　　　　　　湯畑が中心の温泉街は、土産物店が数多く建ち並んでいて、　　　　　　　　　　　　　歩いて見て回るだけでも楽しめます。　　　　　　　　　　　　　　もちろん共同湯も１８箇所あるので、全部入るのも良し、　　　　　　　　　　　　　選んで入るのもまた楽し、ここは全てがお勧めです。　　　　　　　　　　　　　　とにかくふやけるほどに堪能したいですね（笑）　　　　　　　　　　　　　　　草津よいとこ一度はおいで、とは歌の文句ですが、　　　　　　　　　　　　　一度行けばまた行きたくなる、それが草津温泉であると思います。