信州の旅

信州を旅する

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　　　　　　　　　　　　　　　　　信州の旅　１　

学生だったころ、音楽関連のサークルに入っていたのですが、　　　　合宿というと、なぜかいつも信州でした。　　　　　　一年、春、夏、冬の計３回を、　　　　全て信州のどこかで行いましたので、　　　　少なくとも１２回は信州を訪れたことになります。　　　　　目の前に白樺湖や、志賀高原、諏訪湖が広がっていても、　　　　合宿なので、ただ眺めているだけでした。　　　　旅の好きな私にとっては、　　　　信州は近くて遠いところでしたね（笑）　　　　　その反動でもないのでしょうが、　　　　勤めだしてからは東京に住んでいたこともあり、　　　　信州への旅をよくしたものです。　　　　　では私のお勧めの信州の旅にご案内いたします。　　　　　　　　　　　　　　　　　◇　軽井沢　◇ 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　１８８６年、英国人宣教師アレキサンダー・クロフト・ショーは、　　信州への旅の途中、明治維新以降、宿場町としての機能を失い、　　急速にさびれてしまった軽井沢を偶然にも訪れます。　　　　ショーは浅間山麓に広がる豊かな信州の大地、　　澄み切った水や空気、きらめく太陽を見て、　　故郷スコットランドの景色を思い起こし、深い感動を得ました。　　　２年後、彼は再び軽井沢にやってきて、　　現在の旧軽にある大塚山に、　　簡素な別荘を建て、一夏を過ごします。　　　　　　　　　　　　　　　実際に住んでさらに感動したショーは、その後、自分の知人に事あるたびに、　　　　　　　　　　　　　　軽井沢の素晴らしさを紹介していきました。　　　　　　　　　　　　　　翌年には数軒の別荘が建ち、またその翌年にはさらに数軒が･･･。　　　　　　　　　　　　　　　次第に北原白秋、芥川龍之介、与謝野晶子、島崎藤村、内村鑑三などの詩人、　　　　　　　　　　　　　　文人や、宗教家などの、避暑地として知られるようになりました、　　　　　　　　　　　　　　　また同時に教会が多く立ち上げられ、時間を経るごとに外国人の姿が増え、　　　　　　　　　　　　　　信州のさびれかかった宿場町に異国の文化が大きく花開くのです。　　　　　　　　　　　　　　　当時、住まいや服装などは、最もモダンであったと言いますし、　　　　　　　　　　　　　　またパンやジャム、バターやチーズなども一般的で、　　　　　　　　　　　　　　軽井沢は欧米文化の最先端と評されました。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　今では最も有名な避暑地として、　　静養地として知られるところとなりました。　　　軽井沢駅周辺は若い人に任せるとして、　　ここでは個人的な好みで中軽井沢近辺を歩きます。　　　　正確な面積は分かりませんが、　　軽井沢はとても広いのです。　　　その中で、私がいちばん軽井沢、　　と言うよりも信州そのものを感じる場所が「野鳥の森」です。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ここを訪れる度に、「日本野鳥の会」に入会しようと思うのですが、　　　　　　　　　　　　　　　　　　どうやったら入会できるのかが分からず、現在に至っています（笑）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　心地よい鳥の歌声を耳にしながら、色合い美しく可憐な姿を愛でながら、　　　　　　　　　　　　　　　　　　約４ｋｍの探鳥路を、およそ２時間くらいかけて歩きます。　　　　　　　　　　　　ショーもここを歩いたのではないかと思うと、　　　　　　　　　　　歩く楽しさが倍増です。　　　　　　　　　　　　軽井沢を旅するならば、　　　　　　　　　　　　「白糸の滝」は、ぜひ訪ねてほしい場所です。　　　　　　　　　　　　峰の茶屋から、雑木林と小川の続く自然歩道を　　　　　　　　　　　散策するのが楽しくてお勧めです。　　　　　これまでも幾度となく滝を見てきましたが、　　　　離れたところで見るもの、としか考えていませんでした。　　　　　でも「白糸の滝」は直接手に触れることができます。　　　　高さ３ｍ、幅７０ｍの岩盤を、　　　　白い絹糸が垂れるように落ちるその姿は、　　　　優美という形容が最もふさわしいと思います。　　　　　シャワー、噴水、滝など、水しぶきが上がるところには、　　　　マイナスイオンが発生し、お肌にはとても良いと聞きました。　　　　　白糸の滝に１時間もいれば、　　　　絹のように艶やかになるかもしれませんね(^｡^) 　　　　　こんなに優美な白糸の滝を、　　　　人間に見せてくれる自然の大いなる力に感動させられました。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　次につづきます