京都の旅

京都を旅する

　　Top＞京都の旅１

　　　　　　　　　　　　　　　　　京都の旅　１

当初、京都の旅には触れずにいようと思っていました。　　　なぜなら「京都の旅」と銘打って書き始めるとキリがないほど見るべきところが多いですし、　　ガイドブックも京都の旅のものが一番多いので、今さら･･･とも考えたのです。　　　でも私、仕事の関係もあって、今まで５０回以上、京都を旅して回っているのです。　　また京都に旅をしたいから、無理やり仕事を作ったこともありました（笑）　　　京都の旅は、こころのふるさとを訪ねる旅であるとも思っています。　　なので、その証しを残す意味で京都の旅について書いてみます。　　　　どこも素敵で趣きがあり、ここが一番！と決めることが難しいので、　　京都の旅の中で、最も数多く通った場所ということで紹介していきます。　　　　◇　京都の旅～哲学の道　◇ 　　　京都の旅で必ず歩くのが「哲学の道」です。　　東山山麓の若王子橋から始まる「哲学の道」は、銀閣寺橋までの琵琶湖疏水べりの道です。　　　　哲学者の西田幾多郎が、この道を好んで散策したことから、　　いつ誰が言うともなく「哲学の道」と呼ぶようになりました。　　　「哲学の道」は何度往来したのか覚えていません。　　残念ながら、西田幾多郎の著書に触発された訳ではなく、　　最初は南禅寺や、銀閣寺に行くついでにという感じでした。　　　それほど広くない遊歩道は、　　前から来る人と袖すり合いそうになるほどで、　　思わず「こんにちは」と声を出し、　　互いに譲り合いながら歩いてしまいます。　　　でもそれがまた京都を旅して歩いている実感にもなっているのです。　　　また明治の初期に造られた疏水も、　　時を経て自然のせせらぎに還ったよう。　　水の流れる音が静かに心地よく響きます。　　　そしてせせらぎのほとり、春は桜、秋は紅葉。四季折々に様々な花たちが彩りを添えてくれます。　　散策を始めたころは、あれはなんだろう、これは？　　とアチコチ心を奪われながら歩いたような気がしますが、いつからか、そんなことがなくなりました。　　　水の音、比叡おろしと木々が戯れる声、小鳥の歌、四季折々の花。　　五感に触れるものすべてを受け入れ、時を急ぐことなくゆっくりと黙々と歩くのです。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　哲学の道を散策するなら東山文化、　　いえいえ、日本文化の発祥地「銀閣寺」と、　　絶景かなの「南禅寺」は外せません。　　　それらは当然見に行くとしても、時間にゆとりがあるならば、　　わき道にそれてみるのも楽しいものです。　　私は「哲学のわき道」と勝手に名づけています（笑）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　さて、哲学の道に足を踏み入れる前に、東山連峰を借景にして、　　　　　　　　　　　　　　　　　　四季の移ろいに染まる「永観堂（えいかんどう）」に行きます。　　　　　　　　　　　　　　　　　　見事な建築美という形容がそのままの、威風堂々とした寺院です。　　　建立は平安初期と歴史は古く、　　弘法大師の弟子・真紹によるものとされています。　　　当時から「禅林寺」と呼んでいたのですが、　　七世・永観律師（ようかんりっし）が浄土念仏を唱えてから、　　「永観堂」の名で通るようになりました。　　　以降は、浄土宗西山禅林寺派の総本山として、　　大いに栄えたそうです。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　また「永観堂」のご本尊は「見返り阿弥陀」と言って、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　高さ８０ｃｍ弱の小さな仏像ですが、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　チョット首を見返っているとても珍しいものです。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　それにしても、これだけ広大な建造物を、こんな山間にどうやって造ったのだろう？　　　　　　　　　　　　　　　　　　　と思わされる建物、先人に敬礼です！　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　次につづきます